コロナ禍が、私を少しだけ救ってくれた

03. 嘔吐恐怖症

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大学生の頃。

私は嘔吐恐怖症に苦しんでいました。

外へ出るのが怖い。
電車が怖い。
教室が怖い。
ご飯を食べるのも怖い。

毎日、予期不安と戦っていました。

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その頃。

世の中は、
新型コロナウイルスの流行によって、
大きく変わりました。

大学もオンライン授業になり、
それまで毎日通っていた学校へ行く必要がなくなりました。

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正直に言うと。
私は少しだけ、ほっとしました。

もちろん、
コロナによって大変な思いをした方もたくさんいます。

私自身もコロナに罹患し、
大変な思いをした当事者です。

だから、

「コロナが良かった」

と言いたいわけではありません。

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ただ。

当時の私にとっては、

外へ出なくてもいい理由ができたことが、
本当に救いでした。

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それまでの私は、
怖くても学校へ行かなければいけませんでした。

気持ち悪くても。
不安でも。

毎日外へ出ていました。

泣きながら大学へ向かったこともあります。

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でも突然。

世の中全体が、
「家にいてください」
という状況になって。

私は初めて、
「無理をしなくていい時間」
を手に入れました。

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誰かに合わせる必要もない。

無理に外へ出る必要もない。

自分のペースで生活できる。

その環境は、
予期不安で疲れ切っていた私にとって、
とても大きな支えでした。

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もちろん、
症状が消えたわけではありません。

相変わらず不安はありました。

気持ち悪さもありました。

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でも。

自分のペースで動けるようになったことで、
少しだけ心に余裕が生まれました。

体調が良さそうな日は、散歩に出る。

無理そうな日は、家で休む。

そんな生活を続けていました。

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当時付き合っていた彼(現在の旦那さん)も、
よく散歩に付き合ってくれました。

「今日は行けそう?」

私のペースを優先してくれて。

無理に引っ張ることもなく、
でも見放すこともなく、
隣にいてくれました。

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今、振り返ると。

あの時期は、
回復の第一歩だったと思います。

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でも。

コロナ禍が落ち着き、
少しずつ日常が戻ってきた頃。

私は再び、
予期不安に苦しむことになります。

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結局、
外へ出ないことによって、
予期不安を感じる機会が減っていただけで。

症状そのものが消えたわけではありませんでした。

むしろ私は、

「元の日常へ戻ることへの恐怖」
「菌への恐怖」

と向き合うことになります。

その時の苦しさや、
コロナ禍の終わりとともに戻ってきた不安については、
こちらの記事で詳しく綴っています。
➡【コロナ禍の終わりと、一緒に戻ってきた不安】

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それでも。

あの期間がなかったら、
私はもっと追い詰められていたと思います。

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今思うのは、

人はずっと走り続けられるわけじゃないということ。

当時の私は、
休むことに罪悪感を持っていました。

でも本当は、

休むことが必要な時期もあります。

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もちろん、
コロナ禍そのものを肯定することはできません。

ただ、あの時に生まれた「立ち止まる時間」は、
私に、休むことの必要性を教えてくれました。

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もし今、

不安や恐怖で疲れ切っている方がいたら。

休むことは、
逃げではありません。

立ち止まることが、
次の一歩につながることもあります。

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あの頃の私も、

立ち止まったからこそ、

少しずつ前へ進めるようになりました。

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「休んではいけない」

「頑張らなきゃいけない」

そう思っている方ほど、
本当は疲れ切っているのかもしれません。

もし今、

不安や恐怖で立ち止まっているなら。

その時間にも、
きっと意味があります。

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「こんな人もいるんだ」

そう思ってもらえるだけで嬉しいです。

この場所が、
少しでも安心できる場所になりますように。

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