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以前、私はこんな記事を書きました。
→【コロナ禍が、私を少しだけ救ってくれた】
コロナ禍によって外へ出なくてもよくなったこと。
それが、嘔吐恐怖症で苦しんでいた私にとって、
少しだけ救いになったこと。
そんなお話です。
でも今日は、その続き。
「コロナ禍が終わった後」、私に起きた変化について書こうと思います。
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コロナ禍が落ち着き、
少しずつ日常が戻ってきた頃。
私は、また怖くなりました。
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人が戻ってくる。
電車が混む。
飲食店が賑わう。
マスクを外す人が増える。
世の中は、
少しずつ元の日常へ戻っていきました。
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でも。
嘔吐恐怖症の私は、
その変化についていくことができませんでした。
日常が戻ってしまうことが、
とても怖くなっていました。
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嘔吐恐怖症の私にとって、
人が多い場所は怖い。
密室も怖い。
逃げられない状況も怖い。
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そして。
コロナ禍を経た私は、
以前よりもさらに、
「菌への不安」が強くなっていました。
「菌がついているかもしれない」
そんな考えが、
頭から離れなくなっていたのです。
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手を洗っても、
アルコール消毒をしても、
「まだ菌がついているかもしれない」と感じて。
外から帰ってきたら、
「家の中に菌を持ち込んだかもしれない」と感じて。
そんな不安が、
次から次へと湧いてきました。
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気づけば私は、
除菌グッズをたくさん持ち歩くようになっていました。
アルコールスプレー。
アルコールジェル。
除菌シート。
ハンドソープ。
うがい薬。
付け替え用のマスク。
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外出するときは、
必ず持っていないと落ち着かない。
「ないと不安」というより、
「ないと外に出られない」という感覚でした。
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外出そのものが、怖くなりました。
気づかぬうちに何かに感染していて、
あとから体調が悪くなるかもしれない。
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外出が減ったことで、
免疫力が落ちているかもしれない。
免疫力が落ちて、
菌に感染しやすくなっているかもしれない。
当時の私は、
本気でそう思い込んでいました。
もちろん今振り返ると、
根拠があったわけではありません。
でも当時の私にとって、
その不安は本物でした。
「外へ出たら感染するかもしれない。」
「感染したら吐くかもしれない。」
そんな考えが、
予期不安を大きくしていたように思います。
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電車に乗っている間も、
「隣の人から何かうつるんじゃないか」という不安。
咳き込んでいる人や、体調が悪そうな人が近くにいると、
それだけで、心臓がドキッとして。
その場から逃げ出したくなる。
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そして、頭の中では、
すぐに最悪の未来が始まる。
「感染したかもしれない」
「気持ち悪くなるかもしれない」
「吐くかもしれない」
まだ何も起きていないのに。
何も起きていないからこそ、
想像だけがどんどん膨らんでいく。
また予期不安が始まるのです。
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今振り返ると。
コロナ前の不安と、
コロナ禍が終わった後の不安は、
少し違っていました。
以前は、
「吐くこと」への恐怖が中心でした。
でも、コロナ禍を経て、
「菌がついているかもしれない」
「感染しているかもしれない」
という不安も加わりました。
嘔吐への恐怖に、
菌への恐怖が重なっていたのだと思います。
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帰宅して、
手を洗って、
うがいをして、
着替えて、
持ち物を除菌して。
それでもまだ、
「気持ち悪くなるかもしれない」という不安が残る。
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見えないものを警戒し続ける毎日は、
思っている以上に疲れます。
何もしていないようで、
頭の中ではずっと戦っているからです。
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だから私は、
世の中に広がっていた、
「元の日常が戻ってくることを喜ぶ空気」に、
少しだけ置いていかれた気持ちになりました。
素直に喜べなかった。
日常が戻るということ。
それは私にとって、
また「普通」を求められる日々が戻るということだったから。
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みんなが前を向いているように見える。
でも私は、まだ怖い。
みんなが元の日常へ戻っているように見える。
でも私は、戻れない。
そんな焦りもありました。
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それでも。
私は少しずつ外へ出ました。
不安がなくなったからではありません。
不安を抱えたまま、
少しずつ動きました。
それが正しい方法だったのかは、
今でも分かりません。
でも、
あの頃の私にできる精一杯でした。
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コロナが明けて、数年。
今でもその名残はあって。
除菌グッズは、今も必ず持ち歩いています。
「持っていれば安心できる」
そう思えるお守りのような存在です。
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でも。
不安は、完全には拭えない。
不安が、完全に消える日は来るのか。
正直、それは分かりません。
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でも。
不安があっても、
外へ出られる日は増えました。
不安があっても、
ご飯を楽しめるようになりました。
不安があっても、
生活できるようになりました。
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もし、私のように、
コロナ禍をきっかけに外が怖くなった方がいたら。
菌が怖い。
人混みが怖い。
感染が怖い。
体調を崩すのが怖い。
そんな気持ちは、
決しておかしなことではありません。
世の中が元通りになったとしても、
心まで同じスピードで元に戻るわけではないからです。
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ゆっくりでも大丈夫。
少なくとも私は、
同じように立ち止まっていた時期がありました。
そして今も、
完璧に克服できたわけではありません。
それでも少しずつ
前へ進めるようになっています。
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「こんな人もいるんだ」
そう思ってもらえるだけで嬉しいです。
この場所が、
少しでも安心して息をつける場所になりますように。




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